現時点で茜ちゃんと夜独がリタイア。あっちは瑠華が一発食らっててダードが瀕死(後一発)。だけど最大難関二人が無傷。 雪合戦ルーン視点 舌打ちしながら私は月留の雪玉を避けてダードに雪玉を投げる。 「ちょっと!!ダードの癖に何避けてんのよ!!!」 「避けるに決まっとるやろが!!!」 むぅ、ダードの癖に生意気な。 『赤チーム、苦戦してますねー!』 『それに対し楽羅っち、カーラ・響君の二人を相手に余裕だ!!笑顔だ!!こら――っ!!楽羅っち!!響君ががんばってんだからさっさと当たりやがれ――っ!!』 よかった、まだ二人とも無事みたいね。 「ダード!!」 「なんや、降参する気にでもなったんか?」 「んなわけないでしょバカ。そうじゃなくて!」 こうなったら…手段なんか選んでられないわ。 「誰にも邪魔されずにムーンと一日デートvができるケーキバイキングペア・チケットあげるから雪玉に当たんなさい!!」 「その話乗ったぁあ!!!」 「「はぁっ!?」」 一も二も無く成立した商談に月留と瑠華が目を瞠る。その一瞬の隙に、私はダードへ、翠は瑠華へ雪玉を投擲!! 『あぁ!!ダード選手雪玉三つ目命中につき退場です!!』 『ダード、あんたはバカか!!?だけど男としては正しい判断だったのか――――っ!?』 『ってちょっと翠!!あんた瑠華に雪玉当てるなんて酷いと思わないの!?』 「なっ!?こ、これはそういう競技ではなかったのか!?」 「はいはいそういう競技だから!!ボケてないでこのまま一気に残る二人も倒して全員で楽羅っち潰しに行くわよ!!」 ダードの姿がぶれて消え、我に返り、雪玉が当たったことに気が付いた瑠華が「あぁ―――っ!!」って可愛く叫ぶ。その声と私の突っ込みで翠のどっかに行きかけてた思考は戻ったらしく「了解した」という返事が返ってきた。 「そんじゃ、私が氷系の呪文で二人の動きを封じるから、詠唱してる間二人の相手お願いね!!絶対に雪玉に当たるんじゃないわよ!!」 「了解した。」 こくん、と頷く翠の背中を見てから、私は詠唱を開始する。 前へと突き出した両手の平に魔力が集まり、発動の言葉を唱えようと私が目を開いたとき、 ―――――…へ? 「ぶっ!?」 べしゃ 反射的に再び両目を瞑った私は顔面を襲った衝撃に蹈鞴を踏んで―――その拍子に集めた魔力が霧散する。 『あーっと!!!ルーン選手、翠選手の避けた雪玉に当たってしまいました!!!』 『三発目です!!ルーン選手退場!!!』 「はぁ!?」 何、どういうこと!? 「翠選手の避けた雪玉に当たって…って、ちょっと翠!?どういうことよ!!」 睨み付ければ、当の翠はきょとんと目を瞬かせて軽く小首をかしげ、心底非難されている理由がわからないとでもいうように 「俺はお前の指示通り雪玉に当たらないよう避けただけだが。」 言い切りやがった。 「む?どうしたルーン=セレス。呼吸困難か?激しい運動が原因であるなら何らかの持病であることも考えられる、早急にどこか安全な場所で安静な状態を保ち、それでも治まらないようならば専属の医師に」 「原因はあんたに決まってるでしょこの超絶天然ボケ男――――っ!!!あんたが避けても私に当たってたら意味ないじゃないのよぉぉおおおっ!!!」 「そうか、以後気をつけよう。」 「もう遅いわよッ!!!」 今ので三発目だっつーのっ!!! 視界がぶれると同時に、 「あんたなんか二度と信用するかっ!!バッカやろ――ッッ!!!」 …後で翠に、絶対に特大の攻撃魔法ぶちかましちゃるっ!!! ******** |
微笑を浮かべて⇒ |