雪合戦もそろそろ終盤。 雪合戦月留視点 投げられる雪玉をしゃがんで避けて、私はついでに両掌に雪を掻き取り、軽く握って一つを瑠華の繰る雪玉乱舞を避けている最中の翠に投げつける! 『月留&瑠華vs翠戦、両者苦戦し、なかなか白熱しております!!瑠華がんばれーっ!!!』 『対してカーラ&響vs楽羅さん戦は楽羅さんが優勢です!!けれど両者、雪玉に当たりませーん!!響君ファイトーっ!!!』 「うん!俺頑張るー!!!」 「桜花姉ちゃんも実況がんばってねー!!!」 素晴らしく贔屓たっぷりな実況に、大人気な二人が手を振って応える。 さて、どーしよっかな〜♪ どうしよう?どうすればいい? ねぇ、どうしたい? まるで小説を書いてる時みたいに、情景と文章が浮かぶ。 「引っかかったね!!翠!!」 「何!?」 足元を見て言われた言葉に、翠は慌てて自分の足元を見た。 ぐしゃり。 手の中で、雪玉が潰れて零れ落ちる。 「ね?引っかかったv」 「な…っ!?」 『三発当たって、翠選手、退場だーっ!!』 『月留さんの作戦勝ちです!!こらーーっ!翠ーーっ!!弛んでるぞーーっ!!!』 「ぐっ;」 桜花の叱咤に、ぶれて消える間際、翠が呻いたのが聞こえて小さく苦笑する。 「さ、楽羅っちをお助けするよ☆」 「うん!!」 元気にうなずく瑠華と同時に、 *********** |
そんなの知らない⇒ |